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自然な医療用ウィッグ

抗がん剤治療の患者を支援

医療用ウィッグ 製作 美容室「cou cou」甲府

 
 
「医療用ウィッグ (かつら)通じて、自分らしさを取り戻してほしい」。甲府市池田2丁目の美容室「cou cou(クークー)」を経営する長田志保さん(46)は、2011年に店をオープン。病気を患ったことをきっかけに医療用ウィッグを知り、2014年から制作を手掛けている。
高校時代、クセのある髪質に悩んでいた長田さん。ストレートパーマができる美容室を探し、都内で縮毛矯正をした。納得のいく髪型に仕上がり、「技術はすごい」と驚いた。「自分の気持ちを高めることができる。髪に関わる仕事がしたい」との思いで、高校卒業後は県内の美容室に就職。働きながら美容専門学校に通い、美容師の資格を取得した。

脱毛前の髪の再現

子育てをしながら美容師を続けていたが、「子供を気兼ねなくつれて髪を切れる美容室を作りたい」との思いで、独立を決意。自宅敷地内に店舗を新設し、20年以上の経験を生かそうと11年に美容室を開業した。
13年に病気を患ったことをきっかけに、病院内の患者が集う交流会に参加。抗がん剤治療の副作用で髪が抜け落ちて、医療用ウィッグを探している人を出会った。「髪を専門にしているのに、医療用ウィッグのことを知らなかった。相談に乗ってあげられず、もどかしかった」
医療用ウィッグについて学ぼうと、NPO法人日本ヘアエピテーゼ協会が主催する学集会に参加。取り扱い方法やウィッグの基礎知識を学び、「山梨でも広めたい」と、2014年に当時件内で初めて取り扱い始めた。
扱うウィッグ は「再現美容」をコンセプトに、脱毛前の髪型を再現することで抗癌在地領中も周囲の目を気にすることなく、生活が送れる。抗がん剤治療のスケジュールに合わせて治療前に相談を受け、希望の髪型をカウンセリングして個人に合わせたウィッグを作る。
脱毛前に悩む人や、抗がん剤治療が子供の学校行事や冠婚葬祭に重なるとして、相談に訪れる人が多い。「病気と向き合うだけではなく、髪を失うというつらい時期に来店してもらうことになる。ウィッグを通じて少しでもサポートをしたい」と話す。

笑顔がうれしい

ロングとショートの2種類で、黒や茶など3色を揃える。人工毛と人毛のミックスで、人工毛の光沢を抑えた自然な髪質に仕上げっている。形状記憶が可能で、ヘアアイロンを掛けることもできる。「女性にとって髪を失うことはとてもショックなこと。希望のスタイルにカットし、ウィッグの卒業後もしっかりサポートしたい」と話す。
医療用ウィッグをきっかけに美容室を訪れる人が増えた。「ウィッグを卒業するときの笑顔が何よりもうれしい。医療用ウィッグを通じて多くの人を支えていきたい」と話す。
 
【事業所名】cou cou(クークー)
【所在地】甲府市池田2の5の24
【電話】055(251)2883
【営業時間】午前10時から。完全予約制。日、月定休日
 
 

NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会 報道資料