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自然な医療用ウィッグ

がん患者 美容で支える

再医療用ウィッグを取り扱う美容室 coucou(クークー)

 9月11日の読売新聞に、山梨県甲府市の再現美容師・長田志保さんが紹介されました。以下はその新聞記事です。
 
 
個人経営の美容室だが、抗がん剤の治療や脱毛症などで髪の毛が抜けてしまった人のための医療用ウィッグも取り扱う。 2014年から始め、今では 30歳代 ~50歳代の女性を中心に毎月 23人に新しウィッグを作る。経営する美容師の長田志保さん (47)は「髪が抜けるのは想像もつかず、不安になる。普段通りの生活が送れるよう美容の面から支えたい」と話す。
医療用ウィッグは、製作代と 1年間のウィッグのカットサポートなどを合わせて 12万円 (税抜き )で提供している。
ウィッグは手入れがしやすいように人毛と人工の毛をミックスさせており、ロングとショート、色も黒、茶など 3種類を用意。抗がん剤治療の場合は、脱毛が始まる直前の髪形に合わせてウィッグを製作する。治療終了後に髪が伸び、ウィッグをやめる時には、髪形に違和感が出ないように少しずウィッグの長さを短くしていくという。
 

 
長田さんが医療用ウィッグと関わったのは美容室を開いて 2年後の 15年。病気で入院したことがきっかけとなった。院内の患者会に参加し、抗がん剤治療を始める同世代の女性 2人に出会った。 2人は百貨店のウィッグ専門店に行くと話してくれたが、医療用ウィッグのことを知らず、相談に乗ることができなかった。「病気になるのは突然で、ウィッグも急に必要になる。知識を付けて美容室でも相談に乗りたい」と決心した。
退院後に脱毛の症状に悩む患者らの支援を行う NPO法人「日本ヘアエピテーゼ協会」 (東京 )の勉強会に参加。医療用ウィッグの扱い方や素材、抗がん剤治療の基礎知識などを学び、同協会から医療用ウィッグの取り扱いを認められる美容室になった。
ウィッグを作る時は、美容室のカーテンをすべて閉め切り、前後に一般客の予約も入れず、客と 11で作業を行う。
「周りの目を気にせずにウィッグの相談やカットができるのは、個人経営の美容室ならでは」との自負を持つ。
これまでに 10歳代から 70歳代まで幅広い世代のウィッグを製作。「脱毛のイメージがわからない」「治療後の伸び始めはどうなるのか」といっ相談にも、美容室とウィッグ製作の双方の経験から丁寧に答えてきた。「作ってもらったウィッグのお陰でいつも通りの日常を過ごせた」「話しづらい病気の話も聞いてもらえて良かった」との客からの感謝の言葉を励みに、「医療用ウィッグが作れる美容室があることをもっと広めたい」と意気込んでいる。
 

NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会 報道資料