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再現美容」で自分らしさを取り戻す

神様に生かされた理由 阿南里恵

 
治療によって抜ける髪・まつ毛、黒ずんでもろくなっていく爪は、患者さんを精神的に追い込んでいきます。
今、美容の面から患者さんをサポートしてくれる「再現美容師」の動きが広がっています。

⚫︎再現美容師
抗がん剤治療などにより抜けた髪を、特殊な医療用かつら(ヘアエピテーゼ)を使って治療前の状態に再現し、さらに失った眉、まつ毛などの体毛や、変色し、もろくなった爪などをなるべく負担なくカバーし元の状態に近づけることで患者さんの精神的苦痛を和らげ、治療や社会復帰に前向きになるためのサポートをしてくれる取り組みがあります。

⚫︎年間1000人以上の患者さんの声を元に開発される医療用かつら
ワンサイズで様々な頭の形や、毛量によるサイズ変化にもフィットさせられる素材を使い、1点1点手作業で植毛されていて、生え方やつむじなど見た目も丁寧に再現されています。
毛は、人工毛ミックスと人毛100%の2種類ありますが、どちらもかつらとは見分けられないほど自然な色、質感。分け目やシルエット、スタイルも自在に作ることができます。
26都府県の194病院にパンフレットなどの資料が配布されています。主治医の先生や看護師さんに相談してみてください。

⚫︎開発したのはNPO法人日本ヘアエピテーゼ協会
2004年にがん患者を家族に持つ美容師達が活動を始め、06年にNPO法人を設立して以来、「再現美容師」の育成・排出、患者同士の茶話会や、自髪のケア、メイクレッスン、ネイルレッスン、ハンドマッサージやアロマテラピーなど、様々なセミナーを開催しています。

⚫︎がん患者のためのビューティーサロン
2015年1月現在、全国23都府県の41サロンに100人以上の「再現美容師」がいます。
「再現美容師」とは、NPO法人「日本ヘアエピテーゼ協会」の認定資格者で、医療用かつら(ヘアエピテーゼ)を希望のスタイルにカット、手縫いによるサイズ調整、スタイルチェンジ、メンテナンス、治療後の自髪デビューのカットなどをしてくれます。
また治療中でも、爪やすりを使った形成(ファイリング)、甘皮のケア、アロママッサージによる爪周りや手全体の保湿をして、水性ネイルでカバーしてくれるネイルサロンもあります。

⚫︎治療中・治療後もあなたらしく!
治療による変化も、自分らしくアレンジして、前向きに治療や社会復帰に臨んでほしいと願っています。

NPO法人 日本ヘアエピテーゼ協会 報道資料